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ペナンブラ社の吸引カテーテルに問題か

Penumbra Inc.

カリフォルニア州アラメダに本拠地を置く神経血管デバイスの製造会社大手のペナンブラ社(Penumbra Inc.)の装置に問題があるのではないかという疑惑が浮上している。イギリスの経済調査報道メディアFFJがこのほど調査報道を発表した。

ffj-online.org

外科医の間では、患者の脳から血栓を除去しようとすると、Penumbraの最新のカテーテルが折れたりほつれたりすることがあり、結果として骨折の処置に貴重な時間を費やすことがあると主張する人がいた。

ペナムブラ社の回答は、そうした医師たちを困惑させた。同社は、問題を認めなかった。しかし同時にそうした問題が存在する可能性を完全に否定もしなかったのだ。

7月27日、同社は「医療提供者への通知」を公表し、ペナムブラ社製品の以前のカテーテルを使用しないようにとの警告した。 

https://ffj-online.org/wp-content/uploads/2020/08/Penumbra-JET-7.pdf

しかし、米国食品医薬品局のデータベースに提出されたボランティアの報告書には、新しいカテーテルを使用したことのある外科医からの報告も含まれており、 ペナムブラ社が7月27日の発表よりも影響は大きい可能性が示唆されている。

FDAのデータベースに提出された自主的な報告書(Voluntary reports)は、同社の新製品に対しても継続的な問題を指摘している。有害事象を報告するMAUDEデータベースによると、新製品利用後に1月から7月までに11人の死亡があった。 2019年と2020年に本装置を使用した手術後の死亡例を詳述したMAUDEの12件の項目はすべて、遠位先端部が突然拡大したり、骨折したりしたことに言及していた。8つの報告書では、少なくとも1つの動脈破裂が報告されている。 Penumbra社のマーケティングチーフのGita Barry氏は、同社が死亡者を認識しており、製品に関連するすべての有害事象について報告書を提出していることを認めた。 Penumbra社は、吸引血栓除去手術市場で65%のシェアを占めている。Jet 7 Xtra Flexは2019年の売上高の少なくとも30%を占めているため影響は見過ごせない。