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アームの中国事業、泥沼の内側

 中国アーム社の最高経営責任者であるウー氏の利益相反の様子をファイナンシャルタイムズが克明にリポートしている。

アームチャイナでは内紛が起きていることが判明していた。中国の合弁会社のアレン・ウー最高経営責任者(CEO)が解任されたのだ。

www.nikkei.com

 

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ソフトバンクが2016年に243億ポンドで買収した英国のチップ設計会社であるArm社が、「重大な不正行為」と「利益相反」を主張してアレン・ウー氏を更迭したと発表した。 


アレン・ウー氏は依然として同社の法定代理人であり、社印を保有しており、何百年もの歴史を持つ中国の制度の下で支配権を与えられている。ソフトバンクとHopuは、ウー氏の平和的な退社をするよう説得したが失敗した。失敗した代償としてにウー氏を引き離すために長い法的な窮地に直面している。

 

 

Arm Chinaは、2018年にArmの全体の売上高の5分の1を占めている。HuaweiのHiSilicon部門を含むいくつかの中国のテクノロジー企業にとっても重要な存在である。ソフトバンクは、Arm中国の知的財産が、中国で設計されたコンピュータチップの95%で活用されていると誇らしげだ。一見順調そうにみえたArmの中国事業だが、水面下では問題を抱えていた。


昨年7月にウー氏が中国の有望なハイテクベンチャー企業に投資するために設立した個人的なファンド「Alphatecture」とArm Chinaとの間の線引きが曖昧で、利益相反が多発したのだ。公開文書によると、中国のチップ設計者がArm Accelerator(Arm Chinaが運営するインキュベータープログラム)から資金提供を受けた数週間後に、AlphatectureがBestechnicと呼ばれる会社に資金を投入したことが示されている。 別の例では、深センに拠点を置くストレージデバイスメーカーのYeestor Microelectronicsは、4月に ARMとAlphatectureが関係あるかのようなプレスリリースをだして資金を調達したと発表している。実際には、ウー氏が取締役を務める別の香港企業「アルファ・ヨーダ・リミテッド」からの出資だった。


事情に詳しい複数の関係者によると、呉氏は11月に正式にArm Chinaの理事会に「Alphatecture」の設立承認を求めたが、提案は通らなかったという。その後、理事会はファンドがすでに法人化されていたことを知った。

 

ほかにも数々の利益相反がファイナンシャルタイムズの記事では紹介されている。

 

https://www.ft.com/content/dc55d4c9-1065-4db0-98a4-f7f0c1de563b